遣らずの雨
昨日友達の奥さんの所属している楽団のオケコンに招待されたので観てきた。
奥さんはコーラスのアルトのパートを担当していた。
大阪ビジネスパークの住友生命いずみホールは綺麗で落ち着く佇まい。
初めて訪ねたけど気に入った。
コンサートはとてもよかった。
アンコールのW•Toddのジャズアレンジが施されたAmazing Graceの高らかな調べは天にも昇りそうな陶酔を空間にもたらす。
テンションが上がってホールのラウンジでワインをぐびり。
ジャズと讃美歌のフュージョンって素敵だね。
公演が終わると雨が降っていた。
ある場所に訪れた人を引き留めるように降るこういう雨のことを「遣らずの雨」と呼ぶ。
されどいずみホールは公演が終わると早々に閉館モードでいつまでもエントランスに留まっているわけにもいかない。
友達の奥さんに挨拶を済ませ、友達と飲みに行くことにした。
飲み始めて河岸を転々、3軒目のグランフロントのワインバーで「この前まで自分にも他人にも興味ない人間だったのにここ1年で変わったな」
と友達に指摘されて「そうなのか」と思った。
よくわからないけど10年以上付き合いのあるやつが言うんだから多分そうなんだろう。
自分の変化は自分ではあまりわからないものだ。
そんなことを考えながら、向かいの席でいちゃついている韓国人のカップルを友達の肩越しに眺めていた。
最寄駅からの帰り道、雨がさらに強まってきてスニーカーをぐしょぐしょに濡らしながら帰った。