2023-09-01から1ヶ月間の記事一覧

名月

ローソンで夜ごはんを買って出た時に見えた月があまりに綺麗だったので、帰るのをやめてローソンの駐車場で踵を返して再度入店し、酒を買い川で月見をした。 今宵の月は中秋の名月。 酒を飲みながらほわんと光るそれをぼうと眺めていた。 そうしていると、だ…

EL PANCHO

メキシコ料理が好きでたまにむらむらと食べたくなる。 そんなときは、心斎橋にあるEL PANCHOにむかう。 EL PANCHOは1979年創業の関西で最も歴史の深いメキシコ料理店だ。 クリスタ長堀の南10出口を出てすぐの心斎橋タワービル8Fで、ひっそりと営業を続けるそ…

ただ、だらだらと過ごす。 川を眺めているだけの日。 時間が溶けていく。 見えているようで何も見ていない目。 安らぎを感じる。 ちょっと湿っぽい風がカーテンを揺らす。 その風を吸い込んで、自分が何物でもないことに気がつく。 そしてこんな思考もやがて…

ピヨ

梅田の地下街、ホワイティのすみっこに、ピヨというカレーショップがある。 今年でなんと創業60周年の老舗だ。 店内はU時のカウンター席で占められており、座席数は20。 人通りの希薄なすみっこなのに、昼時になると毎日ほぼ満席となる人気店。 それもそのは…

Long Groovin'

9月14日よりクラフトビールのインポート&卸しの企業ナガノトレーディングよりMonkishの販売がはじまった。 ロサンゼルスの工業団地でその名の通り修道士(monk)のような敬虔さを以て、ひっそりとビールを作っているMonkishの製品はクラフトビアギークの中で…

菊の花

酒を飲むと気持ちが軽くなる。 飲めば飲むほど自分の影が薄くなるからだ。 飲んでも飲まれるな、とは言うけど先っちょくらいは飲まれてたほうが気安いかもよ。 高知のお座敷遊びで菊の花というものがある。 盆にたくさんお猪口を置いて、そのうち一つに菊の…

闇の美しさ

「リスナーに闇の美しさに耳を傾けるよう促した」 PitchforkはSparklehorseのことをこう評した。 SparklehorseとはMark Linkous率いるアメリカのバンドで、2010年にMark Linkousの自殺によりその活動の幕を閉じる。 その実大体がMarkのソロプロジェクトで、…

Himself He cooks

ぼうとしてるときによく見るドキュメンタリー映画がある。 それはベルギーのヴァレリー・ベルトとフィリップ・ウィチュスにより制作された「Himself He cooks」という、パンジャーブ州アムリトサルにあるスィク教の聖地、ハルマンディル・サーヒブ、通称ゴー…

チベタン・マスティフ

4日前、友達の経営するバーに遊びに行った。 友達はバンドマンで漫画好きで生き物マニアでとにかく俺と趣味が合う。 その友達の奥さんも仕事終わりにそのバーでよく飲んでいて、3人で飲みながら生き物談義に花を咲かせるのがいつもの流れだ。 その日も例の如…

Bulue marlin

地元に馴染みのバーがある。 もう10年くらいは通ってると思う。 3日前も酔っていい気分なので22時くらいにぷらっと立ち寄った。 客はゼロで、カウンターで店長のたかひろさんが1人、何か作業をしていた。 俺より10歳上で、いつも飄々としているけどプロ意識…

三連休、人に会いすぎた。 人に触れすぎると食傷ぎみになり、人や社会に割く感情のリソースがなくなる。 俺はたまにこうなる。 それはブレーカーが落ちるみたいに急に来る虚無。 広告代理店で働いていた友人にはこういった限界がなく、365日24時間際限なくい…